2012年7月よりはじまった太陽光発電の買い取り制度。
当時は出力10kW以上の発電設備で1kWhの買い取り額が40円でしたが、翌年13年には36円、14年には32円まで下がっている。
そして夏頃でしたか、急に九州電力をはじめとする大手電力会社5社が買取を控えると言い出した。さすがにこれでは背中を押した政府の顔も立たないので、11月23日に5社とも再生エネルギー買い取り再会するという報道があった。
ただしこれには条件がついており、電力会社が制限できる制度を拡大することなどを条件に再開するということだ。つまり買い取り制度の条件がどんどん不利になっていく可能性が極めて高くなったということだ。
夏の電力需要を乗り越えるには原発が必要だと言い続けている人もいるが、実際に2度の夏を原発なしで乗り切ったのも紛れも無い事実です。
今、本当に太陽光発電が必要なのだと思いますか?
10年先、20年先、そしてそのソーラーを廃棄するまでを想像すれば、今は太陽光発電を導入すべきではないと考えています。
今は32円の買い取りでも、スグに20円台となり、徐々に切り下げられるのが現在の流れです。
私の周辺においても、電気業者などは昨年から今年にかけて千葉や茨城のほうでずいぶんとだだっ広い土地にソーラーを設置してきたという話しを聞きますが、その目的は投資であり、残念ですが既に投資失敗という結果が出てしまいました。
以上から、実際に私自身もこれまでにソーラーをお客様に一切勧めることなく、逆に使用しないようにアドバイスをしてきました。
ソーラー発電は、投資目的で設置するものではありません。
また、少しでも金銭的な利益を得たいということで自宅の屋根に設置するものでもないのです。
商品の性質をよく考えれば、今畳1帖分で発電できている電力が10年後に同じ能力ということはまずあり得ないでしょう。おそらく10年後は半分以下の電力で発電できていると考えています。
それ以前に、10年後は家の中から電気の配線がなくなっているかもしれません。
ほとんどの家電は自己完結型の電力でまかなうということが理想的なので、そのような発展を遂げていくのもそう遠くはない事だと考えています。
それに、今屋根に乗っているソーラーは、早ければ設置から10数年で壊れて廃棄することになる可能性もあります。屋根というのはかなり強烈な日射熱を受け、パネルの急所を劣化させます。少なくとも20年という耐久性は私には考えられません。
「集熱の進化」と「パネルの劣化」のどちらが早まるか解りません。同時進行ですから10年後には今のパネルは不要になっているでしょう。ゴミとなって環境を手助けするはずの太陽光パネルが、環境破壊に繋がっては話しになりません。
これから設置をご検討の方、どうぞよくお考え下さい。